地図をデザインするときに気をつけること

2018/01/25

こんにちは、デザイナーTです。

先日いつもお世話になっている方からのご依頼で、

息子さんが演劇の旗揚げ公演をするということで

その告知のためのチラシを制作させていただきました。

地図は不動産広告を制作する会社にいた時に

よくつくっていたのですが、最近久々に地図をつくりましたので、

今回は地図をつくる際に気をつけている、基本的なことですがご紹介します。

今回作らせていただいた地図の場合は文字と線と四角(建物)の

ごくシンプルな地図でしたが、

大きく分けて、簡略化したシンプルな地図と

実際の地図のように正確さをつきつめた地図の2種類あると思います。

(細かくはイラストを使った地図、立体的にした地図など)

 

【道の上に文字をおかない】

情報が多い地図を作るときに、とにかく気をつけていることは

ごちゃごちゃした印象にならないようにすることです。

細かなことですが、ぱっと見てストレスなく

見れることが、地図の分かりやすさにもつながりますし、

文字の色が黒で道も濃い色の時のような時は

なおさら道の上にかからないようにします。

 

【目的地、最寄り駅を目立たせる】

今はスマホの地図で自分の現在地がわかったりしますので、

チラシなどに載っている地図を見ながら目的地に行くということは

ほとんどないかもしれませんが、

地図をぱっと見て目的地の場所と、最寄り駅が何処にあるかを伝え、

そこにたどり着いてもらうのは重要です。

目的地のところだけ赤で塗ったり、

囲っている線を太くしたりて目立たせます。

目的の名前を吹き出しでかこって目立たせるのは

不動産の地図に限っていえばですが、必ずやります。

 

【目的地までのルートを入れる】

分譲マンションのホームページなどを見ると、

「徒歩ルート」なるものを見かけませんか?

場合によっては「自動車ルート」もあります。

そんな時は一方通行のマークや高速道路の入口、出口名も入れます。

このルートを入れることで、目的地までのルートとは別に、

関係ない道も多くのせている場合は

格段と分かりやすくなります。(凡例も忘れずに入れます。)

余談ですが、ある分譲マンションの案内図をつくった時、

その物件の近くに高速道路があったのですが、

「◯○高速道路」という表記を物件からもう少し離していれてほしいと

その会社の担当の方から言われたことがありました。

環境を気にする人にとっては近所に高速道路があるのは、

マイナスポイントですし、確かにちょっと考えてしまいます。

 

【目印になる場所をいれる】

口頭で誰かに場所を説明する時に

「◯○の角を右に曲がって…」と伝えるのと同じように、

地図上でも特に角にある建物は目印として必要です。

目的地までのルートと一緒に目印になる場所をいれることと、

そのルートから外れた場合も想定して、他のところにも

大きな商業施設などをのせることも大切です。

 

【拡大図を一緒にのせる】

ネット上の地図サイトやスマホの地図では

画面の拡大、縮小で見たい場所をみることができますが、

紙媒体や固定された画面上ではそうはいきません。

最寄り駅が大きなターミナルの駅だったりすると出口までの

経路が複雑だったりするので拡大図をいれることで

見る人の理解を助けることができます。

 

【引き出し線を使う】

どうしても文字情報が多い時に、見やすくなるようにする方法の一つとして、

引き出し線を使ってごちゃつき感を減らすこともいいと思います。

これはその建物(複合施設とか)の中にある店舗を表記するときによく使います。

 

【実際に足を運んでみる】

過去に多摩市の「永山」という駅を最寄り駅とする

分譲マンションの案内図をつくったのですが、

この駅周辺は起伏があって駅の構造が複雑でしたので、

地図として表現するのがなかなか大変でした。

個人的に利用したこともある駅でしたが、改めて自分でみて

まわったことで理解が深まって、制作する上でも迷いなく進められました。

今はGoogleのストリートビューがあってとても便利ですが

見たいところの画像がないと限界を感じます。

実際にその場所を訪れることで分かることもやっぱりありますので、

制作の過程でも一度見てまわることをおすすめします。

不動産広告で載せる地図(案内図)や広域な地図の場合、

最寄り駅から物件(目的地)までの行き方や位置関係を説明する役割と、

その物件のまわりに何があって、いかに環境がいいかを説明する役割もあって、

ごちゃごちゃしがちになりますので、なおさら見やすくする必要があります。

逆に地図上に空白が目立つようなところがあると、

「何もなくて、さびしいところ」、「生活するのに不便なんじゃないか」などと

思われかねませんので、小さくてもお店や公園がないか調べてのせます。

(本当に何もないときは仕方ないですが)

 

マンション購入を検討している人に向けた資料として、

「ライフインフォメーション」なるツールを作ることがあります。

(ページものにしたり、卓上マップと呼ばれる広げて

見るのに使ったりするものがあります。)

これはその物件の周辺にどんな施設があるのか、主に環境面を紹介するもので、

商業、教育、医療施設、金融機関、公園(スポーツ、レジャー)

公共施設(役所、税務署など)というようにジャンル分けして制作していきます。

ホームページ上でも、分譲マンションを販売しているほとんどのデベロッパーは、

このライフインフォメーションを地図とあわせて載せています。

ジャンル分けすることで何がどこにあるのかがすぐ分かりますし、

ごちゃつき感じもかなりなくなるので、とても見やすい地図になっています。

 

少し不動産よりの話になってしまいましたが、

その道路は大通りなのか、路地のように細い道かといったように

線の太さをメリハリをつけるだけでも地図の印象は変わったものになるはずです。

 

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